げぷろぐ

好きなことをダラダラ

帰ってしまう

ワイパックスが飲みたい。現在出されている頓服薬では多めに飲んだところで眠くなるだけで気分が落ち着くわけではないのはわかっていて、飲むとスーッと波が引いていくように動悸感や不安が去って行く昔馴染みのあの薬が恋しい。行き場のないやりきれない気持ちが私の中に吹きだまっていって、胸の中が汚部屋状態だ。こんな時、溜まっていったゴミが見えなくなる魔法があった。薬だ。でも、今飲んでいる薬には魔法がない。医者の先生曰く、あの薬は希死念慮を高めることがあるからと出されなくなった。

今日は困ったことがあった。人生の中でも一番苦しい、もうあれ以上がないようにと願うばかりのあの時のことを思い出した。そんな時に手を差し伸べてくれる人がいたら、どんなによかっただろう。幸い生き延びて、というか生きるしかなくて、今日までまた息をしている。あの渦中にあった時に私を苦しめたものに、接触される気分はどうか。苦しいの一言だ。私を縛らないでくれ。

夜、食事を作った。炒め物の味付けはうまくいったし、お米もちょうどいい硬さで炊けた。もうそれだけでいいじゃないかと思うけど、私はどうにも母親で、子供を育てる責任があって、怒ったり褒めたり、感情を動かすことが生活の中で必ず発生する。手放すことは許されない。私自身も許さない。

あの時家族が死ななかったら。あの時学校を辞めずに済んでいたら。あの時腕を切らなかったら。

私はたくさんのものを持っている。友人、家族、恋人、子ども。

好きなものだってある。時間だってある。力足らずなことばかりだったけど、がんばったつもりだった。だけどまだ足りない。ずっと足りない。知っている。でも私は弱いのか。弱くなんかない。

子どものことだけがただ心配だ。